タイトル
1.テキスト「エペソ人への手紙4章1から3節」
2.タイトル「光の子どもらしく歩む」
3.中心聖句「エペソ人への手紙5章8節」
「あなたがたは、以前は暗やみでしたが、今は、主にあって、光となりました。光の子どもらしく歩みなさい。」
4.本文「光の子どもらしく歩む」
序)御霊に満たされて輝く
神様を信じた私たちは「世の光」です。もちろん、これは、私たち自身が蛍光灯や電球のように光るのではありません。キリストの光が私たちを通して外に輝きでるのです。先週もお話ししましたが、それは御霊の実と深いかかわりがあることです。すなわち、御霊に満たされていて初めて、私たちは光の子どもとして歩むことができるのです。
テーマ) 「光の子どもらしく歩む」
1.「主にあって、光となりました」
本日は、エペソ人への手紙から「光の子どもらしく歩む」ことを学ぶ最後の時となりました。
まず、皆様とご確認させていただきたいのですが、主にある者はすでに光なのだという事実を確認したうえで聖書を学びたいと思います。そのことを聖書はこのように教えています。
(エペソ人への手紙5章8節)
「あなたがたは、以前は暗やみでしたが、今は、主にあって、光となりました。光の子どもらしく歩みなさい。」
パウロは断言します。「あなたがたは、以前は暗やみでした」と。これは、私たちの以前の生活環境が暗やみだったとか、生存条件が暗やみだったとか、というのではなくて、私たち自身が「暗やみ」そのものであった。というのである。
すなわち、私たちが暗やみなのは、親や付き合った友達が悪く影響を受けたとか、育った環境が劣悪で心が素直に育たなかったとか、会社や社会ではそれが必要悪だったとか、私たちの周囲が暗やみだったというのではないのです。私たち自身が暗やみそのものだったというのです。もちろん、私たちは周囲の影響を受けやすいものです。しかし、すべての人が悪に染まるわけではないですよね。私たちの心の弱さや邪悪な面が、悪魔のささやきの声に、私たちの心が共鳴してしまったからですよね。
しかし、その「暗やみ」も、今では、主にあって、「光」そのものとなったと宣言されています。
(マタイの福音書 5章14節)「あなたがたは、世界の光です」
(ヨハネの福音書 8章12節)
『イエスはまた彼らに語って言われた。「わたしは、世の光です。わたしに従う者は、決してやみの中を歩むことがなく、いのちの光を持つのです。」』
私たちがイエス様を信じるならば、「主にある」のです。「主にある」ならば、私たちは主にあって、「光」なのです。ですから、パウロも、彼の最初の頃の手紙でも宣言します。
(第一テサロニケ人への手紙5章5節)
「あなたがたはみな、光の子ども、昼の子どもだからです。」
ですから、まだイエス様を信じておられない方は、イエス様を信じていただきたいと願います。救いについて聖書はこのように記しています。
(ローマ人への手紙10章9節)
「もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです。」
どうか、救い主イエス・キリスト様を信じて、暗やみから光となっていただきたいと願います。
2.光の子の性格について学ぶ
さて本日の中心聖句にもありますが、私たちは、こうして「光」となっただけでなく、「光の子どもらしく歩みなさい」と勧められます。
(1) パウロは信者の人生の歩みを「愛のうちに歩く」といいます。
まず、光の子どもの歩みの第一として愛を学びましょう。それはパウロがクリスチャンとしての人生の歩みを「愛のうちに歩みなさい」というからです。
(エペソ人への手紙5章2節)
「愛のうちに歩みなさい。キリストもあなたがたを愛して、私たちのために、ご自身を神へのささげ物、また供え物とし、香ばしいかおりをおささげになりました。」
このようにキリストのように「愛のうちに歩みなさい」と勧められます。ここでいう「愛」とは、現実の世界に根差した愛のことです。ヨハネもこのように言います。
(第一ヨハネの手紙2章6節)
「神のうちにとどまっていると言う者は、自分でもキリストが歩まれたように歩まなければなりません。」
「とどまる」とは、ヨハネの好んだことばで、習慣的に継続して持つキリストとの交わりを意味しています。具体的には、キリストのからだなる教会の礼拝、聖餐式、奉仕、交わり、宣教、献金、総会会議を指しているでしょう。そして、キリストとの交わりを継続する私たちは、「キリストが歩まれたように」歩まなければならないのです。特に「ように」のことばは非常に強調されていて、キリストが歩まれたのと「全く同じように、すべてのことにおいて」の意味です。新約聖書にしるされているイエス様の歩みは、謙遜と自己犠牲と愛の歩みでした。
(2).愛とともに大切なこと
パウロは更に、信者の持つべき、雰囲気と言いますか、気分、気質といいますか、そのことについて教えています。次にキリストのからだなるお互いの気質、性格について学びましょう。先週聖書から学びましたが、パウロは「光の子どもらしく歩む」を別の表現でも聖書に表しています。
(エペソ人への手紙4章1から3節)
「召されたあなたがたは、その召しにふさわしく歩みなさい。謙遜と柔和の限りを尽くし、寛容を示し、愛をもって互いに忍び合い、平和のきずなで結ばれて御霊の一致を熱心に保ちなさい」
一番大切なことは「愛」ですが、その実際的な働きについて四つのことを記しています。謙遜、柔和、寛容、忍耐です。そしてその源泉が愛です。ですから、愛をもって謙遜、愛をもって柔和、寛容も愛をもって、他人に忍耐することも愛をもってなのです。
①愛をもって謙遜です。
最初は謙遜です。「召しにふさわしく歩む」ことの第一には、「謙遜」です。これは、イエス様も、山上の垂訓(マタイの福音書5章3節)で「心の貧しい者」という、謙遜を第一にあげておられます。
(マタイの福音書5章3節)
「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだから。」
「天の御国はその人たちのもの」と言われている通り、神との正しい関係を表す教えです。
②愛をもって柔和です。
謙遜については先週お話しましたので、次の柔和をお話しします。「召しにふさわしく歩む」ことの第二には、「柔和」です。これは、イエス様も、山上の垂訓で教えられています。
(マタイの福音書5章5節)「柔和な者は幸いです。その人たちは地を受け継ぐから。」
この「柔和な者」は3節の「心の貧しい者」とほとんど同じ意味です。自分の存在が全く神に依存していることを知る謙虚な人のことです。それは「地を受け継ぐ」とあるように、キリストのからだなる教会に必要不可欠な教えです。まさに人にやさしい人を指します。この柔和はモーセの特質とも言われます。これがなければキリストのからだなる教会は建て上げられないでしょう。
③最後は愛をもっての寛容と忍耐です。
最後は「寛容」と「忍耐」です。
「寛容」は「長い」と「心」からなる合成語です。長い心を日本的にいうと大きな堪忍袋というイメージでしょうか。また、「忍び合い」、すなわち「忍耐」です。このことばは、先の「寛容」とほぼ同じで意味ですが、特に一緒に生活しにくいような人に対する愛の態度、集団生活に関して適用されることばです。同じ教会に所属していても、また同じ親から、同じ土地で育っても、その性格や気質が同じだということはあまりないでしょう。それは愛で結ばれて結婚した夫婦も同じかもしれません。一人一人性格が異なり、習慣も異なります。聖書は寛容と忍耐についてこのように教えています。
(第一コリント人への手紙13章7節)
「すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。」
ですから、この愛による「すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍」ぶことが教会、そして会社や家庭、この世の中をクリスチャンとして生きていくうえで大切なのです。
ですから、大切なことは相手を自分と異なるからと否定的に、あるいは拒否、もしくは無視するのではなく、互いに愛をもって相手の立場を顧みることです。ここに愛の美しさがあるのです。まさに「光の子らしく歩む」ために「愛をもって互いに忍び合(エペソ人への手紙4章2節)」うのです。
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