新約聖書から神様の愛をあなたへ

福音伝道教団

葛西福音キリスト教会

「みことばに導かれて」

葛西説教20220807

1.テキスト「ルカ5:1-11

2.タイトル「みことばに導かれて」

3.中心聖句「ルカ5:4

「深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい」

4.本文「みことばに導かれて」

㈠「序」「教団誌を読んで」

 先日、当教団の教団誌の一つ「パイオニア」が送られてきました。「パイオニア」には、当教団と関係が深い先生方の、宣教への熱い思いがつづられていました。カレーの香りが漂っていそうなI国で活躍されている熊井先生、俳優の中井貴一がたて琴を奏でていそうなM国で活躍されている荒川先生、本物のサファリ・パーク(?)で活躍されているようなカセビ先生たちのお話から、私にもその熱い思いが伝わって来ました。感謝であり、ハレルヤ!でした。そして巻頭の『重荷と召し』とは違うという文章に、本日のお話との関りを感じさせていただきました。「重荷」とは、自らの思いであり、自らの心にある志や自らのことばに近いのかなと。また「召し」とは神様のみことばの導き、または神様に声をかけられた、神様からの召命に近いのかなと。

本日の説教のタイトルは「みことばに導かれて」です。私たちの救いが、人生が、教会生活と宣教が、神様のみことばに導かれているなら、大げさに言えばその時点でゴールなのです。そのようなことを本日は、私たちは聖書から聴き、信じ、そして神様に感謝しましょう。

㈡本論「頑張ってもダメな時」

 ガリラヤ湖のそばでは三人の漁師が、がっかりしていました。彼らはプロの漁師です。そのプロが天候からか、時機を見て漁に出たのでしょう。「今日は、きっと大漁だ」と。そして一晩中、がんばって舟から網をおろしてみましたが、魚は一匹もとれませんでした。そのような中、岸に戻ってきて網を洗っていたのでした。ですから、彼らはがっかりしていたでしょう。泣きたい思いであったかもしれません。

 でも、こんなことは誰にでもあることではないでしょうか。自分を信じて、そして一生懸命に頑張って、でもその頑張りが報われずに結果がでない。・・・そんなことって誰しもが経験することではないでしょうか。結果にも、自分自身にも失望して、そして自分に怒り、かつ周囲に怒りをぶつけるそのようなこともあるのかな、と思います。

 しかし「ピンチの裏にチャンスあり」とはよく言ったものです。彼らはイエス様を知っていて、そしてイエス様に知られていました。さらに、そのイエス様の力強いみことばの働きを彼らは経験していたのでした。そのイエス様が彼らのそばにおられたのです。ただ、大切なことはイエス様のおことばを待つことだけでした。そして語られたおことばを単純に信じ受け入れ、従うことだけだったのでした。

㈢本論「沖へ漕ぎ出しなさい」

 イエス様は失望していた漁師たちのところに近づき、ペテロの舟に乗り込んで岸辺にいるたくさんの人たちにお話になられました。そして、お話が終わるとペテロに「沖へ漕ぎ出し、網をおろしてみなさい」と言われました。びっくりしたのはペテロです。「先生、私たちは一晩中働きましたが何もとれませんでした」とすぐに答えました。ペテロはガリラヤ湖のプロのベテラン漁師です。しかも、イエス様が言われた時は、すでに日が上っていたでしょう。普通に考えれば、もう一度漁をすることは無駄なことです。でもペテロの姑の病を、イエス様はおことばで叱りつけられただけで癒されました。ですから、ペテロは「しかし、おことばですから、網をおろしてみましょう」と、おことばに従いました。するとどうでしょう。網がはちきれるほどの大漁なのでした。仲間の漁師の舟に助けを呼ぶほどの結果が生じたのでした。

 私たちも「これは無理だな」と思っていても、イエス様のおことばに従うとき、素晴らしい祝福をいただくことができるのです。

㈣本論「人間をとる漁師に」

 予想もしない結果にペテロは目を丸くしたことでしょう。そしてイエス様に「主よ、私から離れてください」とひざまずいて告白しました。あまりにも自分自身が罪に汚れた者であることに気づいたからでした。仲間のヤコブ、ヨハネも同じでした。そのペテロにイエス様は「恐れることはない。今からあなたは人間をとる漁師になるのだ」と言われたのです。今までは魚をとって来たけれども、これからは魚ではなく人をとる漁師に、すなわちイエス様を知らない人たちにイエス様の福音を伝えて、イエス様のもとに導く人になる、ということです。それを聞いたペテロたちは、11節「彼らは、舟を陸に着けると、何もかも捨てて、イエスに従った」のでした。聖書学者は「何もかも捨てて」は・・・イエス様の保証への彼らの応答を表わし、放棄・廃棄よりも、生活の優先権がどこに移ったかを示すと。彼らはなお舟をこぎ、漁もしていたと(ルカ8:22、ヨハネ21:3)解説します。

㈤勧め「みことばに導かれて」

(ルカ5:4)「深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい」

 本日は「みことばに導かれて」と題して、聖書からお話させていただきました。私たちも自分を信じて、そして一生懸命に頑張って、でもその頑張りが報われずに結果がでない。そんなこともあるかもしれません。しかし、私たちが、神様のみことばに導かれているのなら、大げさに言えばその時点でゴールなのです。ですから、私たちも「これは無理だな」と思っていても、イエス様のおことばを信じて従い、素晴らしい祝福をいただきましょう。

 

 そして私たちもペテロたちのように、みことばに導かれて、人をとる漁師、イエス様のみことばを伝える漁師として働きましょう。