葛西福音キリスト教会説教　２０２２年１月９(日)

1.テキスト「ヨシュア3:1-17」

2.タイトル「2022年度の歩み」

3.中心聖句「ヨシュア3:17」

「ついに民はすべてヨルダン川を渡り終わった。」

4.本文「2022年度の歩み」

　序)「この一年の歩み」

　私たちにとって2022年度はどのような一年になるのでしょうか。学校で学んでいるお友達にとっても、また会社でお働きの皆様にとっても実り多き一年となることを願っております。しかし、もし困難な壁にぶち当たったら、どうしたらよいのでしょうか。

ヨシュアに導かれて、あと一歩で約束の地カナンに入ろうとしていたイスラエルの人たちにも、また困難な壁が立ちはだかりました。彼らはどのようにしてそのピンチを、信仰の勝利に変えることができたのでしょうか。本日は、ヨルダン川の川渡を通して、その信仰の勝利を、「2022年度の私たちの歩み」として学びたいと願います。

本論)「2022年度の歩み」

Ⅰ．「不思議を行われる神様」

　神様の約束に従ってカナンの地に入ろうとするヨシュアたちの前に、ヨルダン川が障害として立ちふさがっていたのです。そのヨルダン川には橋がかかっていませんでした。しかも季節は春、川は水で満ちていました。１５節、「ヨルダン川は刈り入れの間中、岸いっぱいにあふれる」と。ヨルダン川は、ヘルモン山の雪解けと、春の雨とで、岸まであふれる状態でした。ヨシュアたちの中には、女性、子ども、老人、たくさんの家畜、とてもヨルダン川を渡れるものではありません。ヨシュアはそのような困難な現実を前に、三日間川岸で宿営したと聖書にあります。おそらく、彼はただ、神様のみことばを待っていたのではないでしょうか。神学者は言っています。モーセの時代のようにエジプトを脱出した奇跡、葦の海を渡る奇跡、神様が一方的に介入し、不思議を行ってくださり、救っていただくことが、この時も求められていたのだと。

　その時、神様はヨシュアに言われました。8節「 あなたは契約の箱をかつぐ祭司たちに命じてこう言え。『ヨルダン川の水ぎわに来たとき、あなたがたはヨルダン川の中に立たなければならない。』」。そしてそのみことばに人々が従う時、ヨルダンの川の水はせき止められ、川を渡ることができると。

　ヨシュアは人々に言いました。５節、「あす、主が、あなたがたのうちで不思議を行なわれるから。」と。「不思議」とは、驚くべき事柄、神のなされる奇跡のことです。

　私たちが仕え伝えている神様は、生ける神、力ある神、今も不思議を行われる神です。

Ⅱ.「神様は信頼と従順を求められる」

　神様の不思議には、神様のみことばへの全き信頼と従順が求められます。事実、祭司がヨルダン川の水の直前まで足を進めても、奇跡は起こりません。ただ、その足が一歩踏み出し、実際に水の中に足が浸るとき、不思議は起こったのです。15節「箱をかつぐ者がヨルダン川まで来て、箱をかつぐ祭司たちの足が水ぎわに浸ったとき」、16節「上から流れ下る水はつっ立って、…完全にせきとめられた」と。

　奇跡が起きてから川を渡るのではなく、信仰の行いが先に求められました。川の水が満ちている時、足を水に踏み入れることは難しいものです。しかし、信仰とはまさにそのことなのです。現実がどうであるかではなく、みことばがどう語られているかに信仰の目を向けられるかどうかです。私たちは礼拝の使徒信条で、「全能の父なる神を信ず」と告白しているではないですか。

　私たちの2022年度もこのような不思議を行われる神様を信じ、そのみことばに従順でありましょう。そうすれば、必ず、国難な時も苦しい時も、神様の不思議の目撃者、体験者となることでしょう。

Ⅲ.「神様はまた、正しいおそれときよさを求められる」

　次に、神様の不思議を期待する者には、正しいおそれときよさも、また求められます。イスラエルの人々は神様の契約の箱に従う時、その神様の臨在を表わす聖なる契約の箱との間におよそ二千キュビト、約900メートルの距離をおき、それに近づいてはならないと命じられました。聖なるもの、聖なる方を正しくおそれることが教えられました。

　さらに、５節「あなたがたの身をきよめなさい。あす、主が、あなたがたのうちで不思議を行なわれるから」と。神様の不思議の目撃者・体験者にはきよさも求められます。このきよめは外面的には身をきよめ、衣服を洗い、異性から身を慎みます。内面的に、神様を正しくおそれ、不信仰や高慢を取り除き、主の前に真心からへりくだることです。

　ヨシュアと人々が真摯に神様のみことばに従順であった結果、ヨルダン川を渡ることができました。モーセの時代の葦の海渡にあった神様の一方的な介入が、ヨシュアと人々にも行われたのです。

それは、この葛西福音キリスト教会の私たちにも同様です。神様の約束の地を獲得していくことは真に困難な戦いですが。必ず神様が私たちに先立ってくださり、道を開いてくださるのです。

勧め)「2022年度の歩み」

　神様が命じられる道には困難もあるかもしれません。しかし、不思議を行われる神様を信頼し、自らをきよめ、大胆な従順をもって前進しましょう。この2022年度も神様の約束される不思議の目撃者であり、体験者でありましょう。