福音伝道教団―葛西福音キリスト教会 聖書のお話し 2021年8月15日(日)
1.テキスト(創世記12:1-9)
2.タイトル「私たちの旅は続く」
「それから、アブラムはなおも進んで、ネゲブのほうへと旅を続けた。」
序)「アブラハムの旅の預言的性格」
旅人には導きが必要です。歩く人には地図が必要。電車などの旅には時刻表。車の旅ならナビですね。最近はスマホがあればすべて足りるという人もいるでしょう。
しかし、皆さんは人生の旅の導きを何に求めるのでしょうか。その答えを聖書は私たちに教えています。人生の旅には神のことばによる導きと、神とともに歩む信仰が必要だと。
本日は神のことばに人生を導かれたアブラハムの旅に学びます。アブラハムの旅の歴史は、明らかな預言的な性格を持つと言われます。預言的とは、アブラハムの旅には、私たちの人生の旅に適用できる祝福を学び得るということです。ですから、アブラハムたちの旅を学び、私たちの人生の旅における最善のプランと励ましをいただきましょう。そして(創世記12:9)「それから、アブラムはなおも進んで、ネゲブのほうへと旅を続けた」とあるように、私たちの人生の旅も続けさせていただきましょう。
①アブラハムの旅のスタート
アブラハムの旅のスタートは何であったのでしょうか。それは神のことばでした。
(創世記12:1)『主はアブラムに仰せられた。「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい」』と。
第一に、私たちがアブラハムの旅に学び得ることは、神のことばを人生のすべてのスタートとすることです。私たちの人生の何事においても、神の御旨を伺うことは大切です。
神の導きによる旅には旅人に求められるものがあります。
一つは「生まれ故郷を離れる」ということです。 それは「父の家を出て」ということばにも表されているように、偶像礼拝を行っていたであろう、父テラの宗教との決別でもありました。また、これまでの生き方や価値観、習慣との決別でもあるのです。聖書は言います。
(マタイ6:33)「神の国とその義とをまず第一に求めなさい」と。
また、結婚も、夫婦円満な霊的神秘的一体のために同じことが語られていますね。
(創世紀2:24)「それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである」と。
神と人間の関係を、聖書は結婚関係にたとえていますが似ていますね。
次に神の導く旅、それは未知の地への旅だということです。神はアブラハムに言われました。「わたしが示す地」と。その意味するところは「未知の地」、それは、今だ、知らぬ地だということです。ただ、カナンの方向へとしか知りませんでした。聖書は言います。
(ヘブル11:8)「アブラハムは、・・・、どこに行くのかを知らないで、出て行きました」と。
神は実際にカナンに入ってから、初めてその地が約束の地であることを明らかにされます。
(創世記12:7)「あなたの子孫に、わたしはこの地を与える」と。
私たちがアブラハムの旅に教えられるのは、神が導かれる旅で求められるのは、これまでの家の宗教との決別や、これまでの生き方や価値観、習慣との決別です。また、その神の導きで方向性しか示されないとしても、最善であり、祝福されると信じ、神にゆだねる信仰が求められるのです。
①「アブラハムのように従う」
これからの私たちの人生の旅を続けるために何が必要なのでしょうか。
(創世記12:4)「アブラムは主がお告げになったとおりに出かけた。・・・アブラムがハランを出たときは、七十五歳であった」と。
神の求めに対するアブラムの応答は単純、率直です。聖書は、彼のすばやい行動を明らかにします。故郷を離れ、親族のきずなを断ち切って出かけることの困難に加えて、行き先が不明確、またかなり高齢でした。そうした現実にもかかわらず、直ちに主の命令に従ったことは、さすが信仰の父と言われる信仰の大きさを示しています。しかしそれは、無知や盲従の信仰ではなく、最善を与えられる神を知る者の信仰でした。
ですから、これからの私たちの人生の旅を続けるために必要なことは、神のことばに単純、そして率直に従うものでありましょう。アブラハムのように最善を与えられる神を知る者の信仰を持ちつつの旅路でありましょう。
・神の祝福
神が私たちの旅のために備えて下さるものなんでしょうか。その第一は神の祝福です。
(創世記12:2)「わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる」と。
そして神が私たちの旅のために備えて下さる第二のものは、神の守りです。
(創世記12:3)「 あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される」と。
私たちの幸いを願う人もまた神は祝福してくださいます。しかし私たちに反対する人には、神が私たち与えられた使命に反対する人として、神は罰してくださいます。しかし、基本的には、神が私たちに与えられた使命は、神のことばに従う人の祝福を人々に伝えていくことです。
(創世記12:9)「それから、アブラムはなおも進んで、ネゲブのほうへと旅を続けた」と。
私たちの人生の旅もアブラハムのように続けていくためには、彼のように神を信じ、従いましょう。単純に率直に従いましょう。この旅のゴールが、今だ知らぬ地であるとしても。私たちの人生の旅には神の祝福と神の守りが必ずあるのですから。
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