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福音伝道教団

葛西福音キリスト教会

「バベル(混乱)の塔

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説教本文

葛西福音キリスト教会―聖書のお話し―2021年7月25日()

1.テキスト「創世記11:1-9節」

2.タイトル「バベル(混乱)の塔」

3.中心聖句「創世記11:9

「それゆえ、その町の名はバベルと呼ばれた。主が全地のことばをそこで混乱させたから、すなわち、主が人々をそこから地の全面に散らしたからである。」

.本文「バベル(混乱)の塔」

 序)「世界にはたくさんのことばがある」

 なぜ、世界にはたくさんのことばがあるのでしょうか。わたしと同年代位の人は英語を中学生になってから学んだと思いますが、最近は小学生から英語を学ぶそうです。今の小学生は大変だと思いますが、それでなくては通じない世界になって来たのでしょうか。また、世界には英語だけではなく、中国語やフランス語、韓国語などたくさんのことばがあります。実は、そのようにたくさんのことばがあるわけは、本日の聖書のテキストとかかわりがあるのです。

 

本日のテーマ「バベル(混乱)の塔」

Ⅰ「シヌアルの地に住みつく」(7:1-3)

 ノアの洪水後、その子孫たちは神の祝福のことばを受けて、全地に増え広がっていきました。

(創世紀9:1)

『それで、神はノアと、その息子たちを祝福して、彼らに仰せられた。「生めよ。ふえよ。地に満ちよ。」』

 そして1節にあるように、最初は「一つのことば、一つの話しことば」でした。ですから、人々は互いに意見を言い合い、知恵を出し合い、協力し合う、そのような人々の社会だったでしょう。その後、2節にあるように住みやすそうな「シヌアル」という平地に住みつき、生活の安定を人々は手に入れました。そして、3節にあるように、文明を発達させ始めました。その最初の技術が、れんが造りでした。

(創世記11:3)

『彼らは互いに言った。「さあ、れんがを作ってよく焼こう。」彼らは石の代わりにれんがを用い、粘土の代わりに瀝青を用いた。』

 ある人はこのように言っています。このシヌアルという肥沃な平地への定着と、一つのことばというまとまりのある人間社会は、ある意味では人類誕生の地、エデンの再現のようであると。

しかし、洪水後に神は心の中でこのように語られました。

(創世記8:21)

「人の心の思い計ることは、初めから悪であるからだ。」

 そのことば通り、人々は与えられた祝福であるはずの環境や文明が悪い思い、神から離れて生きる高慢な思いに偏ってしまうのでした。

 

Ⅱ.「人々の高慢な思い」

 その人々の高慢な思いはこうでした。

(創世記11:4)

「さあ、われわれは町を建て、頂が天に届く塔を建て、名をあげよう。われわれが全地に散らされるといけないから。」

 なぜ、頂が天に届く塔を建てたのでしょうか。その目的というか動機は、「全地に散らされるといけないから」でした。それは洪水後にノアとその子孫に与えられた祝福のことば「地に満ちよ」を拒否することでした。その結果、本来は神の祝福であるはずの人間が地に満ちることが、罪の結果としての混乱と人々の離散が神からのわざわいとして私たちに宿命づけられたのでした。

 

Ⅲ「神からのわざわい、混乱と離散」

 神は高慢な人々に混乱を与えられました。

(創世記11:7)

「彼らのことばを混乱させ、彼らが互いにことばが通じないようにしよう。」

 最初にお話しさせていただいたように、現在の世界のことばがたくさんある理由はここにあるわけですね。しかし、ことばが通じないというのは、外国の人々と会話して感じるだけではないですよね。それは同じ日本語で会話しているはずの親子の間でも、夫婦の間でも、地域の人々との間でも感じることではないでしょうか。このテキストを一言でいうと『「名をあげよう」として人々が、現実に得た名が「混乱」そのものであった。バビロン(バベル)は、聖書では政治的放漫、迫害、罪、快楽、迷信、富、滅び等を象徴する重要な名となる』と言われています。

ですから、このバベルの塔の混乱とことばが通じない問題は、私たちの問題とも密接にかかわっているのです。そしてどうか、皆様に知っていただきたいのです。私たちはイエスの十字架を信じて罪から救われる必要があるのです。そして聖霊に導かれる必要があるのです。

 

勧め) 「バベル(混乱)の塔」

 私たちは「バベルの塔」事件以来、ことばが通じない世界を生きることを宿命づけられているのです。ですから、どうかイエスの十字架を信じて救われ、そして聖霊の導きに生きてください。そうした時、私たちの人間関係は祝福されるのです。喧嘩の絶えない親子も夫婦にも団らんのひと時が訪れるのです。