聖書のお話し2021年4月18日(日)
1.テキスト「マタイの福音書24章1~14節」
2.タイトル「終末はいつ?」
「しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。」
先日、教会に来られるご婦人から、私たちの教団の信仰についてお尋ねになられました。それもこの世の終わりのことについてお尋ねされました。私は思わず戸惑ってしまいました。そしてそのときは、明確にはお答えできずに、私は非常に残念な思いになりました。せっかくそのご婦人は、聖書の教えについて熱心に求めているのに、私の準備ができていないとは、ダメな牧師だなとあらためて反省し、悔い改めさせていただきました。
つきましては、今後、月に一度くらいは、説教で、「終わりの日」や「再臨」、「臨在信仰」という少し神学的な面からのアプローチで、やさしく、わかりやすく聖書をお語りさせていただこうかとなと考えております。
それで、本日は、「終わりの日」「終末」について少しお語りさせていただきたいと願います。
1.「弟子たちの疑問?終末の兆候」
この世の終わりについて、これは私の教会に来られるご婦人だけではなく、多くの人の気になる事柄ではないでしょうか。本日の聖書のテキストでもイエスの弟子たちの気になるところであったようです。
『イエスがオリーブ山ですわっておられると、弟子たちが、ひそかにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのようなことが起こるのでしょう。あなたの来られる時や世の終わりには、どんな前兆があるのでしょう。」』
「イエスがオリーブ山ですわっておられる」とありますが、エルサレムの都を出られたイエスは、オリーブ山のふもとにあるベタニヤの村に宿を取っておられたようです。ちなみに、このベタニヤの村には、あの死人のよみがえりの奇跡をされたイエスの愛されたラザロとその姉妹たちの家もありました。そのベタニヤの村に行く道中にはオリーブ山があり、イエスは座って休憩でもされていたのかなと思います。このオリーブ山はエルサレムから東に三キロほどの距離にあり、オリーブ山からはエルサレムの街と美しい神殿を見下ろすことができるそうです。どうでしょうか。皆様、クリスチャンなら、一度は眺めたいものですね。イエスと弟子たちの眺めた風景はどのような美しさがあったのか、あこがれますね。
その一息ついていたであろうイエスに、弟子たちは「ひそかにみもとに来て」質問します。
最初の質問は「いつ、そのようなことが起こるのでしょう」というものでした。これは「そのようなこと」とただ一つのことを指しているように読み取られ、本日のテキスト24章1節にあるエルサレム神殿破壊のことを聞いているように思われるかもしれませんが。正しくは「これらのこと」と複数の事柄を指すことばに訳すべきとされています。
すなわち、神殿破壊も含めたすべての世の終わりの兆候を聞いていたわけです。そして、第二の質問はその世の終わりのことを具体的、直接的にイエスに尋ねています。「あなたの来られる時や世の終わりには、どんな兆候があるのでしょう」と。これは、イエスの再臨と世の終わりがどのような形で起こり始めるのかを聞いているのです。
では、イエスが弟子たちにどのようにイエスの再び来られる再臨と世の終わりについて答えられたかを分かりやすく、そしてやさしく学ぶために、私たちの教団、福音伝道教団が出した「私たちの信仰告白の手引」でご説明させていただきます。
イエスが弟子たちにお答えになられた教えが「私たちの信仰告白の手引き」の第8章に「世にある証人として主の再臨を待ち望む」というタイトルで記されています。
まず、それは「いつか」という時の問題については、「再臨の時はいつであるかは知らされていません。それゆえ、再臨の日を断定することはできません」と記されています。
それはイエスのこのような教えを、私たちの教団は信じ告白しているからです。
「その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。」
ここの「知りません」は知識がないという意味ではありません。イエスはこの問題に興味と関心がないと言われているのです。弟子たちが知りたがっている「その日、その時がいつであるか」について、イエスご自身は興味も関心もない、だから教える必要もないと言われているのです。このことについて、十字架の死と復活を通られたイエスは、再び念を押すようにはっきりと教えられています。
『イエスは言われた。「いつとか、どんなときとかいうことは、あなたがたは知らなくてもよいのです。それは、父がご自分の権威をもってお定めになっています」』
イエスははっきりと、終末や再臨の時について、人が知る必要のないものであることを教えられています。このように聖書には再臨の正確な年月、日時の予告は記されていません。もし、それを予告する人があるなら、それはにせキリスト、にせ預言者かと疑う必要があると思われます。皆様はどうか、惑わされないようにしてください。
「第二コリント人への手紙11章14節」「サタンさえ光の御使いに変装するのです」
このようにサタンは光のみ使いに変装すると聖書は教えます。ですから、皆様惑わされないようにしましょう。私たちは聖書の正しい教えに親しみ、また教団の「私たちの信仰告白の手引き」はやさしく、わかりやすく説明されていますから、よくお読みになっていただきたいと願います。
勧め) 「最後まで耐え忍ぶ者は救われます。」
今、世の中には異端や誤った教え、またオカルト的な話がまことしやかに語られています。それはクリスチャンの間にさえも、うわさやネット、SNSなどで私たちの身近にあるかもしれません。また、星座や血液型占いもあります。聖書は「サタンさえ光の御使いに変装するのです」と私たちに警告しています。病気や人生がうまくいかず、不安で心が弱くなり、つい占いや聖書の間違った教えに頼りたい、また信じたいとの誘惑にかられることがあるかもしれません。しかし、聖書を通して、イエスは私たちに語ってくださっています。
「マタイの福音書24章13節」
「しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。」
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