福音伝道教団 葛西福音キリスト教会 2020年 8月 2日 礼拝聖書のお話し
1.タイトル「福音」
2.テキスト「コロサイ人への手紙1章13から20節
3.中心聖句「コロサイ人への手紙1章23節」
「あなたがたは、しっかりとした土台の上に堅く立って、すでに聞いた福音の望みからはずれることなく、信仰に踏みとどまらなければなりません。」
序) 「正しい福音」
本日のテーマは「福音」です。異端と私たちとの間で何が異なるのでしょうか。それは正しい福音なのかどうかが異なるのです。そして正しい福音とは、イエス様を正しく知り、イエス様と正しい関係にあることなのです。
ところで、皆様とイエス様との関係とはどのようなものなのでしょうか。これは理科の実験に使われるリトマス試験紙のようなものですが、いかがでしょうか。
1の関係、「ある人にとってイエス様は何の意味もないお方」
2の関係、「ある人にとってイエス様は何らかの意味、関係のあるお方」
3の関係、「ある人々にとって主イエスはその人のすべてです。」
パウロにとっては当然、第三の関係でした。では、パウロが私のすべてと言うイエス様とはいかなるお方なのでしょうか。
1.「救いとは何か」
まず、救いについて考えてみましょう。救われるからには、私たちが以前は救われる必要のある人間であったと、聖書はこのように教えています。
「神は、私たちを暗やみの圧制から救い出して、愛する御子のご支配の中に移してくださいました。」
聖書はイエス様を信じる前の人間の姿を「暗やみの圧制」により束縛されていたと言います。これはどういうことなのでしょうか。私もあなたも自由に生きているように考えているでしょうし、感じてもいるかもしれません。しかし、神様を信じない、神様とともに生きていない人間は、悪魔のささやきの前に無力なのです。まさに先週、私たち自身が「暗やみ」といいましたが、その代表者である悪魔の「圧制」の中に束縛されているのです。その証拠に、皆さんは何かの拍子に怒りの感情が湧いてきて、後でその口から出たことばと相手に行った行為に後悔したということはありませんか。また自分の子供が生まれた時は宝物のようだと思ったとしても、今ではその子にきついことばや手を出したことはないですか。愛する人と結ばれて結婚したのに、その相手の存在と行動がストレスの原因になることはないでしょうか。 最近、犯罪の再犯率が問題になっていますが、これは私たちの休息と安全の場所、家庭においても法律では裁かれなくても、悲しみや苦しみと不安を生んでいませんか。
しかし、イエス様を信じる時、そしてイエス様とともに生きる時、すべての罪を赦され、悪魔の圧制からあなたは解放され、イエス様の愛のご支配に移されるのです。そのことを聖書はこのように表現します。
「この御子のうちにあって、私たちは、贖い、すなわち罪の赦しを得ています。」
イエス様を信じるとは、「この御子のうちにあって」とあるように、イエス様の愛のご支配に生きることです。そのことを教会用語ですが、救いを意味する罪の「贖い」、「罪の赦し」と言います。
次に正しい福音について考えてみたいと思います。正しい福音のすべてをここでは語れませんが、パウロが記したコロサイ人への手紙の1章15節から20節の流れにそって考えてみましょう。ここにはイエス様とはどのようなお方なのかが説明されています。教会で異端と呼ばれる正しくない福音の多くは、この部分で聖書を読み間違えていることが多いので、皆様の参考になればと願います。
まず、最初は、イエス様と神様との関係です。このように聖書にあります。
「御子は、見えない神のかたち」
「御子は、見えない神のかたち」と聖書は教えています。イエス様は私たちと同じ肉体をもってこの地上にこられた神です。そのことを教会では記念し、クリスマスとしてお祝いしています。すなわちイエス様はまことの神であり、まことの人です。そのことを教会で信じかつ告白しています。これがイエス様と神との関係です。
その他の聖書個所にも「ヨハネの福音書1章18節」「同14章9節」「Ⅱコリント人への手紙4章4節」「同6節」「ヘブル人への手紙1章3節」とあります。どうか、この聖書個所をもお開きになられ、お読みいただきたいと願います。私たちは、神様がどのようなお方であるかを知るために、イエス様を見なければならないと聖書は教えているからです。このイエス様は、人が見ることができ、かつ理解できる形をとった神の完全な現れであり、啓示なのです。異端の一部では、イエス様を神と見ず、神から出ているなんらかの大いなるものと主張する誤りの福音もあります。
次は、イエス様とすべての造られたもの宇宙との関係です。聖書は教えます。
「万物は御子にあって造られたからです。天にあるもの、地にあるもの、見えるもの、また見えないもの、王座も主権も支配も権威も、すべて御子によって造られたのです。万物は、御子によって造られ、御子のために造られたのです。」
「万物は御子にあって造られた」と、イエス様はすべてのもの、全宇宙を造られたお方です。そしてその全宇宙が造られた目的が「御子のために造られた」と言われます。そのことを黙示録22章13節では明確に宣言されています。どうか、この個所も一度は目を通していただきたいと願います。
最後は、イエス様と教会との関係について、聖書は教えます。
「御子はそのからだである教会のかしらです。御子は初めであり、死者の中から最初に生まれた方です。こうして、ご自身がすべてのことにおいて、第一のものとなられたのです。」
「からだ・・・かしら」とあるように、教会は、かしらであるイエス様から絶えず必要な生命力を供給されなければ死んでしまうのです。そして、「かしら」とあるように、教会というからだを指導する頭脳であるとともに、教会を導く意志でもあると教えられます。ですから、教会のすべては、一つ一つイエス様に指導され、治められなければなりません。そうでなければ、礼拝も宣教も奉仕も偽装された自己満足や自己中心となり、イエス様のお悲しみになられる教会となるのです。どうか、パウロがイエス様は私のすべてと言ったように、皆様も「しっかりとした土台の上に堅く立って、すでに聞いた福音の望みからはずれることなく、」福音に踏みとどまることができますようにと願います。
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