新約聖書から神様の愛をあなたへ

福音伝道教団

葛西福音キリスト教会

「従う者は神のわざの目撃者」

葛西説教20220703

1.  タイトル「イエスに従う者は、神のわざの目撃者となる」

2.  テキスト「ヨハネ2:1-11

3.  中心聖句「ヨハネ2:5

「あの方が言われることを、何でもしてあげてください。」

4.  本文「イエスに従う者は、神のわざの目撃者となる」

  序「神のわざはどこに現われるのか」

イエス様がバプテスマのヨハネから洗礼を授けられてから最初の一週間の六日間が過ぎました。そして七日目に、イエス様はナタナエルの郷里であるカナの婚礼に招かれました。その席上で、イエス様は弟子たちを前にして、ご自身の十字架の受難に先立つ「最初のしるし」としての奇跡を行われました。この水がぶどう酒に変えられたことは、ある重大な真理を私たちに示しています。すなわちイエス様が行われる奇跡は、イエスご自身のメシヤ的栄光と彼による救いの素晴らしさを私たちに示す「しるし」にほかならないのです。なぜ、イエス様はその「しるし」の舞台を神殿や大群衆の前で行われず、家庭の台所で行われたのでしょうか。神学者バックストンはこのように言っています。神の子が世に下られ、どこに最初の栄光を現わされたのか。それは神の宮殿ではなく、家庭であったと。なぜなら、家庭は神の真正の宮殿だからだと。イエス様の最初の奇跡は、都での多くの人びとの注目する中ではなく、ガリラヤの片田舎の、無名の村人の婚礼の席で、しかも密かに行われたのです。

ですから、自らの小ささを知る私たちは神様に期待しましょう。神様は今も、私たちの生活の中で、普通の暮らしの中でその大いなるみわざを行なわれるのです。ハレルヤ!

  本論「イエスに従う者は、神のわざの目撃者となる」

  「結婚式の危機」

ガリラヤのカナという町で、結婚式がありました。イエス様も弟子たちも、そこに招待されました。ユダヤの風習により、おいしいごちそうが並び、にぎやかな披露宴が何日も続きました。ところが、大変なことが起こりました。たくさん用意してあったぶどう酒が、なくなってしまいました。

ユダヤではぶどう酒は、お祝いの席になくてはならない物でした。それが途中でなくなっては、お客様に対して失礼になり、招いた主人にとっても恥ずかしいことでした。そこでぶどう酒がなくなったことに気がついたイエス様の母マリヤは、イエス様なら何とかしてくれると思い。そしてイエス様に「ぶどう酒がなくなってしまいました」と告げたのです。まさに結婚式の危機ですが、人間の危機は、神様の活躍の時でもあるのです。

  「イエスに従うマリヤ」

 マリヤは、イエス様がすぐに何とかしてくれると期待していました。しかし、イエス様はこのように言われました。「女の人、あなたはわたしと何の関係があるのですか。わたしの時はまだ来ていません」と言われました。

 このことばに、イエス様の悪意はありませんでした。イエス様は、「わたしの時」が来なければ、わざを行なわれない方なのです。自分の都合のいい時に合わせるのではなく、神様の時に合わせるお方だからです。イエス様の奇跡は、単に人々の物質的要求を満足させ、その地上的幸福を増進させるためではなく、ぶどう酒が「神の小羊」の犠牲によって成就される全き救いの象徴に、この奇跡の真の意味がなければならないのです。

 マリヤは言いました。「この方があなたがたに言われることには、何でも従ってください」と。マリヤはイエス様が神様のみ心に従う方だと知っていました。それで自分もイエス様に従おうとし、しもべたちにも、イエス様に従うように言ったのです。

  「イエスに従うしもべ」

 しもべたちはイエス様のおことばを待ちました。するとイエス様は、水がめに水を縁までいっぱいに入れ、宴会の世話役のところに持っていくように言われました。この意味不明であり、かつ重労働な仕事に、しもべたちは誰一人不平や文句を言うこともなく従ったのでした。

 すると、どうでしょうか。運んだ水がめには上等のぶどう酒が満ちていました。この上等のぶどう酒がどこから来たのかを知っていたのは、イエス様のことばに従い、汗を流して労したしもべたちだけでした。

 

  勧め「イエスに従う者は、神のわざの目撃者となる」

 イエス様のみことばに従う時、神様の素晴らしいみわざが現わされるのです。その時は、そのみことばがよく理解できなくても、従う者は神のみわざの目撃者となるのです。そして、なぜあの時そう言われたのかを、いつの日か、分かるようにさせていただけるのです。

 

 ですから、いつも、主のみことばに従う者にさせていただきましょう。逆らう気持ち、疑う気持ち、素直になれない気持ちの時もあるでしょうが。悔い改めて、神様の素晴らしい栄光のみわざの目撃者とさせていただきましょう。