新約聖書から神様の愛をあなたへ

福音伝道教団

葛西福音キリスト教会

「地の塩、世界の光」

葛西福音20220828

1.テキスト「マタイ5:13-16

2.タイトル「地の塩、世界の光」

3.中心聖句「マタイ5:13.14

「あなたがたは、地の塩です。・・・あなたがたは、世界の光です。」

4.本文「地の塩、世界の光」

 序)塩と光の役割

 皆さん、お塩をたくさん使っている食べ物は何ですか。漬物ですよね。秋に大根や白菜の漬物を作る家も、昔は多くあったと聞きます。塩のおかげで、そのまま放っておくとやがては腐ってしまう野菜も長持ちします。塩には食べ物が腐るのを止める働きがあるのです。

 また、皆さん、この久々のコロナ明けの夏、多くの花火大会が開かれました。花火は明るい昼間にはあまりしませんね。暗い夜空に打ち上げる花火はとてもきれいで、一瞬で周りを明るくします。花火はすぐに消えてしまいますが、暗い所でろうそくをつけると、周りを明るく照らしてくれますね。

 イエス様を信じる人は、この世界の中では、この塩や光の役目となるのです。

 神学者B.F.バクストンは、その著書の中でイエス様の山上の説教を天国の憲法と教えます。すなわちその内容はイエス様の弟子が、この世界と世界に満ちる人々に対し、どのようにふるまうかを教えておられると。そして重要なことは、私たちがどういう存在なのかであって、何を成し遂げたかではないと教えています。そしてそのポイントは、十字架のキリストとの合一であり、聖霊によるキリストの内住です。

 

 本論)「地の塩、世界の光」

(1)「調味料としての塩」

 イエス様は私たちのことを、「地の塩」であると教えられました。一体どのような意味で言われたのでしょうか。塩の役割について考えてみましょう。塩にはものに味をつける働きがあります。塩はまわりの味を引き立ててくれるのです。皆さんはゼンザイを食べたことがありますか。ゼンザイをつくる時にも、ほんの少しだけ塩を入れます。そうすると、とても甘くておいしいゼンザイが出来上がります。スイカも同じですね。

 また、塩には食べ物が腐るのを防ぐ役目があります。塩をしみこませるなら、そのままでは腐ってしまう野菜なども、長く保存することができます。

 そのように、塩は目立ちませんがとても大切なものです。イエス様が教えられた「地の塩」とは、あまり目立たなくても、なくてはならない大切な人であり、周りの人が何か悪いことをしようとする時に、それはいけないことだよ、と教えてあげられる人のことです。しかし、防腐剤では人々が口にしてくれませんね。あくまで人々が口に入れておいしいと感じる調味料としての塩が神様に求められているのです。

 

(2)「月としての光」

 イエス様はさらに、「あなたがたは世界の光である」と教えられました。光も塩と同じように、私たちの生活になくてはならない大切なものです。光の役割にも様々なものがあります。まず、光はまわりを明るく照らします。暗くて何も見えない部屋でも、電気のスイッチをつけると明るくなります。街灯などがない夜道を歩くとき、懐中電灯は欠かせないですね。

 また、光はそこに何があるのかを私たちに教えてくれます。灯台は、真っ暗な海を航海する船に、陸が近いことや危険な場所がどこにあるかを教えてくれます。このように光にはとても素晴らしい役割があります。ですから、神様が私たちに求めておられるのは、私たちが世界の光として輝いて、イエス様を周りの人にお知らせすることです。もし灯台がなければ、船同士がぶつかってしまいます。それは大変な事故ですね。

 ではどうすれば世界の光として輝くことができるのでしょうか。それは私たちがいつもイエス様に寄りすがって、「世界の光として輝かせてください」とお祈りするなら、ちょうど月が太陽の光を反射して夜の世界を照らすように、私たちを世界の光として輝かせてくださるのです。私たち自身には塩も光もないのです。

ですから、先のバクストンの教えにあった、「重要なことは、私たちがどういう存在なのかであって、何を成し遂げたかではない」のですね。そして私たちのキリスト者としての存在、霊的存在を決定づけるのがキリストとの合一であり、聖霊の働きなのです。

 

(3)勧め「地の塩、世界の光」

 

 私たちの周りには数多くの人々が罪のために悩み苦しんでいます。ですから、私たちを通して一人でも多くの人が、イエス様を信じることができるなら、どんなに素晴らしいことなのでしょうか。私たちも地の塩、世界の光として神様に用いていただきましょう。またイエスの十字を信じる者は、罪の働きによりこの世界で悩み苦しむとしても、救われて、逆に塩となり光とさせていただけるのです。ハレルヤですね。