葛西福音キリスト教会 聖書のお話し2021年6月13日(日)
1.テキスト「ピリピ3:20」
2.タイトル「主の再臨を待ち望む」(再臨待望者の生活態度について学ぶ)
3.中心聖句(ピリピ3:20)
「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが
救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます」
4.本文「主の再臨を待ち望む」
序)「教団の信仰に学ぶ―再臨待望信仰」
本日は、教団の信仰に学ぶの第二弾、再臨待望信仰について学びましょう。詳しく学ばなければならない点は、まだまだ多くあると感じてはいますが、現在、手掛かりとなる福音伝道教団の聖書の読み方、考え方、基本的信仰について、福音伝道教団の「信仰告白の手引き」から学びましょう
本日のテーマ) 「主の再臨を待ち望む」
再臨待望信仰について記されているのは先ほどの信仰告白の手引き、第8章「世にある証人として主の再臨を待ち望む」の中にあります。そこには、「私たちは、救い主であり、主であるイエス・キリストの再臨を待ち望んでいます」、と記されています。そして、この再臨待望信仰に深いかかわりのあるみことばとして、本日の中心聖句であるピリピ3:20が示されています。
「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます」(ピリピ3:20)
ではこのみ言葉が示す再臨待望信仰とは、どのような生き方なのでしょうか。その喜びと希望、そして生き方について聖書の語りかけに耳を傾けてまいりましょう。
Ⅰ.「神の国の国籍を持っている」
私たちは皆、何らかの国籍を持っています。ですから、国内にいる時はもちろん、外国へ旅行や仕事で行った時でも、日本国籍を持っていれば、日本の大使館や日本の法律、日本政府の保護の対象になりますね。ですから、安心ですし、パスポートがどれだけ大切であるかも分かるのではないでしょうか。
それと同じように、再臨待望信仰とは喜びと希望の信仰となるのです。なぜなら、神の国の国籍、天国の国籍を、イエスを信じた人は持っているからなのです。聖書はこのように私たちに語ります。
「私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにあって、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました」(エペソ1:3)。
このみ言葉の「天にある」という部分に、イエスを信じた者が神の国の国籍を持つ確証があります。この部分の他の聖書の訳では天という場所を強調して、古くは文語訳では「天のところにて」、口語訳も「天上で」、代表的な英語聖書でも「天の場所で」、また「天の世界で」と記され、イエスを信じた者の神の国、天国の国籍を確証しています。
ですから、地上の生涯を歩む間も、まだ神の国に入っておりませんが、神の国の国籍を既に持っているのです。ですから、どんなときも、いつ、いかなる時も神の守りと祝福への喜びと希望、安心があるのです。
Ⅱ.「その恵みはキリストにおいて、すでに受けているのです」
この再臨待望信仰は待ち望む信仰ですが、それは主イエス・キリストにあって既に受けていると聖書は語ります。
「キリスト・イエスにおいて、ともによみがえらせ、ともに天の所にすわらせてくださいました」
(エペソ 2:6)
ここで、聖書は、やがて臨終の後によみがえるとか、終わりの日を待って天の所に座る予定だと言いません。はっきりと、私たちはキリストと「ともに」、現在すでによみがえったのであり、天の所にすわったのです、と宣言しています。不思議な感じがしますね。一般に人間社会では、「予定は未定」とも言います。それは人間には、先の事が分からないからです。まさに「一寸先は闇」とも言えます。しかし、神のことば、聖書は私たちが、既にキリストともによみがえり、そして天の国にいるのだと宣言するのです。
ですから、再臨待望信仰は、喜びであり希望なのです。皆様は、たとえれば天国に片足を既に入れておられるのです。霊的にはキリストともに既に皆様はよみがえられ、天におられるのですから。
Ⅲ.「天に国籍のある者の生活態度」
すでにここまで語ってきましたように、再臨待望信仰は希望と喜びにあふれています。イエスを信じた者は確実に天に国籍があり、霊的にはキリストとともに既によみがえり、そしてキリストともに既に神の国に座っておられるのです。
では、片足を天国に入れたと言いましたが、それでは残された片足が地上にあるということの意味を考えてみましょう。それは私たちが地上の生涯をどのように歩めばいいのかという問題です。そのことについて、聖書はこのように語りかけています。
「こういうわけで、もしあなたがたが、キリストとともによみがえらされたのなら、上にあるものを求めなさい。そこにはキリストが、神の右に座を占めておられます。あなたがたは、地上のものを思わず、天にあるものを思いなさい。」(コロサイ3:1.2)
聖書は言うのです。キリストともによみがえらされたなら、あなたがたの人生観は一変すると。いや、一変しなければおかしいと。ウエストミンスター小教理問答というものがありますが、その第一問にこのようにあります。人のおもな目的は「神の栄光をあらわし、永遠に神を喜ぶこと」だと。キリスト者は、もはや地上の過ぎ去っていく事柄に心を奪われることなく、天におられる栄光のキリストの御姿を見つめつつ、上にあるもの、すなわち、永遠に価値のあることにだけ関心を持つようにと勧められているのです。
しかし、聖書はこの世的なものに反対して、キリスト者はこの世のいっさいの活動や営みから引退し、何もしないでただ永遠的なことのみを見つめよと勧めているのではないのです。キリスト者はこの世のあらゆる関係を正しく持ち続けるようにと、聖書は説いています。
また、「地上のものを思わず、天にあるものを思いなさい」とありますが。この思うとは、罪の支配下にある人は、自己を中心として地上のことばかりに執着しがちです。しかし、新しくよみがえらされた人は聖書のみことばを基準として上にあるもののあかしのために仕えていこうと考え努める人です。
勧め) 「主の再臨を待ち望む」
「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます」 (ピリピ3:20)
本日は、イエスを信じた者の地上での喜びと祝福に満ちた生き方である再臨待望信仰について聖書の語りかけに耳を傾けてまいりました。この信仰がいかに喜びと祝福に満ちたものであるか、お分かりになられたとしたらと願います。
また、この信仰を持つすべての人には、上にあるものを求めて生きることが勧められています。どうか、皆様には聖書のみことばを基準として生きていただきたいと願います。
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