福音伝道教団-葛西福音キリスト教会　礼拝聖書のお話し　2021年9月19日(日)

1．テキスト「マタイ9:1-8」

2．タイトル「イエスは罪を赦されるお方」

3．中心聖句「マタイ9:2」

「子よ。しっかりしなさい。あなたの罪は赦された」

4．本文「イエスは罪を赦されるお方」

序)「コロナ禍の私たち」

　やっと酷暑の夏が終わり、日が沈むと、心地よい風が流れるようになりましたね。今年の夏はコロナの影響で多くの人たちが、苦しくても、つらくても病院に運ばれることさえできずに、たいへんな夏でした。秋の訪れを感じるようになり、コロナ感染者数も少なくなり、病院に入院されている方々が早く退院できることを祈るばかりです。

　本日のお話しは、ある病気の人を周りの人たちがイエス様のところに連れて来たお話しです。

本論) 「イエスは罪を赦されるお方」

Ⅰ．「四人の人々」

　この人は、「中風」と言って、体がマヒしてしまう病気にかかっていました。この「中風」という病気は、ことばが話せなくなったり、手足が動かなくなったりします。聖書を読むと、イエスのもとに人々に運ばれたとあるので、この人は、おそらく寝たきりで、動けない状態の重い「中風」の患者だったのでしょう。

　病気になって初めて、健康の大切さが分かるといいますが。この人もどれだけ病気が治ることを切望していたことでしょうか。コロナも若い人は重症にならないと言われていて、一部の人たちがマスクもせずにさわいでいたことが、ニュースで流されていました。しかし、今、コロナが変異して、若い人たちの中にも重篤な症状の人が現れ初めて、そのような人たちも考えを改めたのではないでしょうか。

　聖書の話しに戻りますが、あるときイエス様が街に来られました。イエス様は町々で多くの人たちの病気を癒している噂は伝わっていたと思われます。この「中風」の人もおそらく、イエス様にお会いできれば、きっと癒されると期待したことでしょう。しかし、彼は自分ではイエス様に会いに行くことができないのです。彼の体は動かないのですから。

　しかし、そのような彼には彼をイエス様のもとに連れて行ってくれる家族や友人がいたのです。

　聖書は、常に、イエス様のお気持ちや私たちへの期待を、私たちに語りかけています。私たちもこの四人の人たちのようになれますかと。私たちの家族や友人、周囲にいる人々をイエス様のもとに、教会へ誘っていますか。教会の敷居は高いと言われたりします。一人では教会に行けない人も、あなたの誘いや一声を待っているかもしれません。

Ⅱ．「イエスの目はすべてを見通される」

　マルコ2:3-12と、ルカ5:18-26を読むと、「中風」の人は四人の人にかつがれて連れて来られましたが、大勢の人々がいてイエス様に近寄れませんでした。しかたがないので、彼らは屋根に穴を開けて、つり降ろしたと聖書に記されています。ずいぶん乱暴ですね。ただ、日本の家と違い、屋根は簡易的なもので取りはずし可能であったと言われています。ですから、おそらく、今の教会の礼拝のようにイエス様の話される聖書のお話しに耳を傾けている所に、屋根からガサガサと音がして、多少のゴミが落ち、そして上から人がつり降ろされてみんなはびっくりしたことでしょう。

　しかし、イエス様はそのような中、彼らの信仰を見ておられたのです。

(マタイ9:2)『イエスは彼らの信仰を見て、中風の人に、「子よ。しっかりしなさい。あなたの罪は赦された」と言われた。』

　この「中風」の患者と四人の人々が望んでいたことは、病気が癒されることでした。

　もちろん、イエス様は彼らの願い、病のいやしを見通されていたことでしょう。しかし、おそらく、それだけではなかったでしょう。イエス様が人をご覧になられる時、その人の表面だけを見るのではなく、その人の心の中や、過去、現在、そして未来、すべてを見通されるのです。まさに聖書が教える通りです。

(Ⅰサムエル16:7)「人はうわべを見るが、主は心を見る。」と。

イエス様は、その人が求めている、それ以上のもの、その人に本当に必要なものを与えようとされるのです。イエス様がこの人をご覧になられる時、この「中風」の病のいやしも必要でしたが、それ以上に「罪の赦し」が必要であることを知られるお方なのでした。

教会には様々な願いや思いをもって人々が訪れます。また、人々が聖書を手に取るときも同じかもしれません。もちろん、イエス様は愛をもってお一人ひとりの祈りを聞いてくださり、神の最善を行われるお方です。しかし、すべての人々にとって一番必要なもの、それは罪が赦されて神の子どもとされることなのです。

勧め)「イエスは罪を赦されるお方」

　体の病気も人を苦しめますが、最も人を苦しめ、永遠の死に至らせる恐ろしい病気は「罪」なのです。そしてただ一人、神の御子イエス・キリスト様だけがこの罪を赦し、私たちを神の子どもにしてくださることができるのです。

　もし、まだイエス様を信じておられない方がおられましたら、信じてください。また、すでに信じておられる皆様、まだ信じていない愛する家族のため、友人の救いのために祈りましょう。どうか、イエス様の救いのみわざが行われるために、私たちをあの四人のように用いてくださいと。この教会を用いてくださいと祈りましょう。