葛西説教20220508②
1.テキスト「ルカ2:21-35」
2.タイトル「イエスの献児式」
3.中心聖句「ローマ12:1」
「あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。」
4.本文「イエスの献児式」
序)「教会の献児式」
皆さんは教会の献児式を聞いたことがありますか。お父さん、お母さんが教会に小さなお子さんを連れてきます。そして、教会の牧師から「この子は神様がくださった大切な子供ですから、神様におささげいたします」などとお祈りしていただく大切な儀式です。皆さんの中にも献児式を受けた人がいると思います。
私も、この説教の原稿を準備する時、改めて母に聞き確かめました。だいたい献児式を受けるのは幼い時が多いので、献児式を受けた皆さんの中にも、確かにこの日、この牧師から献児式受けたという確かな記憶を持つ人はまれではないでしょうか。
私の場合は、母が神を信じて教会に加えられたのが、私の誕生後ということもあり、私が三歳の時、下の弟と同じ5月の日曜日に行われたとのことでした。
このような話があります。昔、ヨーロッパのある教会の礼拝で、アフリカの人たちのために献金しようとなりました。そして集まった人たちは、まわってきたお盆にお金をささげていきました。ところがある少年のところにお盆がまわってきたときのことです。その少年はそのお盆の上にのり、このように言いました。「ぼくは今、アフリカの人のためにささげるものはありません。だから、ぼく自身をささげます」と。その彼はその後、成長してアフリカに宣教師として布教で訪れることになります。彼の名はリビングストンです。
本日は、イエスの献児式のことを学び、私たちも自分のすべてを神にささげる生き方をする者とさせていただきましょう。
本論)「イエスの献児式」
Ⅰ「イエスの献児式」
イエスの父ヨセフと母マリヤは、律法に従ってイエスの献児式のため、エルサレムの神殿にやってきました。本来、律法によれば山羊か山鳩をささげよとなっていますが。律法では、貧しい人たちのために、貧しくてこれらのものをそろえることができない人たちは、2羽で一組の山鳩か家鳩のヒナをささげることとなっていました。
イエスの両親、ヨセフとマリヤは貧しかったようで、貧しい人のための定めに従って献児式を行いました。そうすると、救い主を待ち望んでいたシメオンが神を讃えた賛美をしました。それはシメオンがまだ赤ちゃんのイエスを見て、この方こそ神が旧約聖書で約束された救い主だと信じたからでした。
Ⅱ「私たちの献児式」
このイエスの受けられた献児式は私たちにとっても大切であり、神から求められ、期待されているものなのです。聖書も言っています。(ローマ12:1)「あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい」と。
このみことばは三つの大切なささげる要素を私たちに教えています。
①その一つは、神に喜んでいただけるささげものだということです。旧約聖書の創世期には二人の兄弟が神にささげものをささげた話があります。(創世記4章)「3節、ある時期になって、カインは、地の作物から主へのささげ物を持って来たが、4節、アベルもまた彼の羊の初子の中から、それも最上のものを持って来た。主はアベルとそのささげ物とに目を留められた。5節、だが、カインとそのささげ物には目を留められなかった」と。神はアベルが神に喜ばれるように最上のものを、と心を用いたことに目を留められました。
②二つ目は、「生きた」ささげものだということです。旧約時代、犠牲の動物をささげる時、死んだり傷ついたものをささげることは禁じられていました。このことは、ささげるものの信仰と真実が問われるということです。ですから、お賽銭とは意味が異なると思います。
③三つ目、それは「聖なる」ささげものです。これはきよいささげもの、聖別されたささげものという意味です。ですから、聖別、それは神のものとなる、神のためにささげるのです。そのささげものの意味が私たちのもの、私たちのためということではないですよね。
このように言うと、ささげることを難しく思えるかもしれません。しかし、イエスが私たちのために、十字架の上でいのちをささげてくださいました。そのイエスの十字架の故に、神は私たちの罪を赦し、私たちをきよめてくださいました。ですから、私たちのささげものを神は喜んで受け入れてくださいます。ですから、キリストとともに生きる人生、御霊に満たされつつ生きる人生こそ、神にささげられた私たちの人生とさせていただけるのです。
まだ、イエスの十字架を信じておられない方は、どうか、イエスを信じて罪赦された人生、きよめられる人生を歩んでください。
勧め)「イエスの献児式」
本日の中心聖句は(ローマ12:1)でした。
「あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。」
神は私たちを通して、すばらしい働きをしてくださいます。イエスが十字架にご自身をおささげされたように、今日、私たちのすべてを神におささげいたしましょう。
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